Rの変数のリコード:2乗・対数・分位点

変数を2乗したい場合は,

データセット$変数名^2

()をつけてもいいですが,結果は変わらないみたいです.次に,変数を対数化したい場合には,

log(データセット$変数名)

でOKです.この場合の底は自然対数eになります.常用対数log10で考えたい場合には,

log(データセット$変数名, base = x)

のxに希望の底を入れましょう.最後に,分位点を求める場合は.

quantile(データセット$変数名, probs = x)

四分位をそれぞれ求める場合は,summary()も使えます.xに0.25,0.5,…と入れていっても同じ値が出ます.四分位ではなく三分位や五分位,a分位で分けたい場合にも,それぞれの境界の値をこちらではじき出し,以下以上のコードでうまいこと分位点でカテゴリー分けをします.

 

 

『社会学年報』に論文が掲載されました(211001)

『社会学年報』第50巻に論文『親から暴力を受けた子どもの体罰容認意識ー世代間連鎖の観点から』が掲載されました.この論文は2018年の東北社会学会大会・数理社会学会および2019年の日本教育心理学会にて発表した内容に修正を加えたものです.執筆の際は,指導教官の永吉希久子先生には有意義なコメントを多数いただきました.この場を借りて御礼申し上げます.本当にありがとうございました.紙面ではご覧いただけますが,J-STAGEでの本文の公開は来年夏頃になります.以下に要約を掲載いたします

要約

本研究は,子どもへの体罰容認意識が世代間で受け継がれているかを検証するものである.これまでの虐待の研究では,虐待や暴力経験をもつ親の特性や,その虐待の内容といった研究は蓄積されているものの,そういった親が子どもへしつけとしての体罰を容認するのか,という世代間連鎖に関する実証的な研究は少ない.そこで本研究は,JGSS-2008を用いて親からの暴力経験は大人になったとき,子どもへの体罰容認意識にどのように影響を与えるのかについて,誰から暴力を受けたのか,ということと性別による暴力経験の受けやすさに焦点をあて分析を行った.結果,子どもの頃の暴力経験は,男性では経験の累積が体罰容認意識に影響を与えていたが,女性では一度でも経験がある場合は体罰容認意識に影響を与えていた.また,親からの暴力経験は男性でのみ体罰容認意識に効果がみられた.以上より,子どもの頃の親からの暴力経験は体罰容認意識へつながる可能性がある一方で,性別により子どもの頃の暴力経験が体罰容認意識へ与えるメカニズムが異なることも示唆された.

 

第63回日本教育心理学会(210821-30)

8/21-30に開催されました,第63回日本教育心理学会大会のポスターセッションにて「何がいじめと捉えられているのか ーーWeb調査の対応分析からーー」というテーマで発表を行いました.この研究は,いじめの主観的な評価と客観的な評価の差を多重対応分析を用いて検討したものです.報告資料は以下の通りとなります.

ポスター資料

World Education Research Association 2021 Virtual Focal Meeting(210708)

2021年7月にオンラインで行われましたWorld Education Research Association 2021 Virtual Focal Meetingにて,”The Effects of Socio-Economic Status and School Environment on Bullying”というタイトルで発表を行いました.この発表は,昨年度の同大会時の発表内容ですが,新型コロナウイルスの影響により大会自体が延期になり,今年の発表となりました.発表の際には多くの方からクリティカルなコメントをいただきました.ありがとうございました.以下が発表資料になります.

発表資料

International Network of Analytical Sociology Annual Meeting(210530)

5/29-30に開催されました,International Network of Analytical Sociology Annual Meetingで,”Circulations of Tweets within and beyond Communities in Japanese Twitter Political Fields”というテーマで共著で発表を行いました(第3著者).私は分析を回す役割を担当しました.オンラインにもかかわらず,有意義なコメントを多数いただきました.ありがとうございました.

AtomでLaTeXを使用している際にPDFが表示されない問題

4月中頃からAtomでLaTeXを使っている際に,横にPDFが表示できなくなりました.

どうやらAtomを1.55から1.66へアップデートすると表示できなくなるようです.

最近はAtomで書類を仕上げていたので不便極まりなく,一旦ダウングレード?しました.

やり方は「Atom」のサイトより最下部の「Releases」を選択し,1.55のものを選びダウンロードします.

今使っている環境(Intel iMac およびM1 Macbook)では,これで無事にPDF表示できるようになりました.

Atomerたちのお力になれれば.

毎年この時期に思い出す言葉

毎年この時期に思い出すのは,報道ステーションキャスターを務めておられた古館キャスターが2016年3月31 日の最終回番組冒頭で述べていた言葉です.うろ覚えですが,以下のようなものだったと思います.

————————————————

東京の夜を桜が染めています.今日は満開となりました.東京の都心です.

詩人の故・長田弘さんの詩集『奇跡 —ミラクル—』の中にこんな一節があります.

 

ただここに在るだけで,

じぶんののすべてを,そこなうことなく,

誇ることなく,みずから

みごとに生きられるということの,

なんという,花の木たちの奇跡.

きみはまず風景を慈しめよ.

すべては,それからだ.

 

綺麗ですねえ,もうこれ以上の言葉はありませんね.

————————————————

というものです.なんてことはないコメントかもしれませんが,言葉にならないというか,どれだけ言葉を用いても語りつくせない息をのむ桜の美しさに心を奪われたことを今でも覚えています.

それと同時に,詩の内容に心を惹かれ,本も買い,毎年この時期に読み返しています.

忙しい時期ですが,風景を慈しむ余裕を持てるような生活をしたい,と研究のかたわら思っています.

引用文献:長田弘,2013,『奇跡 ーミラクルー』みすず書房.

第70回数理社会学会大会(210308)

3/7-9に開催されました,第70回数理社会学会大会1日目のポスターセッションにて「いじめ経験とその内容,割合:Web調査を用いた検討」というテーマで発表を行いました.オンラインにもかかわらず多くの方にブレイクルームにお越しいただき,有意義なコメントを多数いただきました.ありがとうございました.報告資料は以下の通りとなります.

配付資料

ディスカッションペーパーが公開されました

東京大学社会科学研究所パネル調査プロジェクトのディスカッションペーパーシリーズにて,「いじめの経験割合,および被害者の属性:若年継続サンプルと若年リフレッシュサンプルによる比較」というタイトルのDPを執筆し,このたびHPに掲載されました.タイトル通りなのですが,このDPでは東京大学社会科学研究所パネル調査プロジェクトが実施している「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」における「若年パネル調査継続サンプル」と「若年パネル調査リフレッシュサンプル」の比較を目的としています.いじめの認知件数は年々上昇しており,近年はネットいじめという新しいいじめも生じています.そのような中で,それぞれのコーホートにおいていじめと社会階層(出身階層)がどのように関連しているのかを検討しました.本文については以下のリンクにて参照できます.ご笑覧下さい.

https://csrda.iss.u-tokyo.ac.jp/panel/dp/

 

修論を執筆して(文系学生の場合)

約2年前(2019年1月)になりますが,修士論文を提出し,無事に修士(文学)の学位を取ることができました.

執筆前や執筆中に,先輩方のblogやTwitterを読むことが多く,参考になったので,自分も書き示しておきます.方法論的な話ではなく,かといって精神論でもなくあくまで体験談ですので,気楽に読んで下さい.

テーマ選び

僕が修士論文のテーマを決定したのはM2になってからでした.遅いですよね,多分めちゃくちゃ遅いと思います.遅いのには理由があって,当時の僕は,自分の研究テーマ(卒論から派生したテーマ)と,興味があるテーマの2つを研究していました.

前者は文化資本をどう身体化していくのかということに関してで,これが結構詰まってしまいました.M1の1年間,授業とバイトの合間に研究はしていたのですが,どうも変数社会学的な話にしか着地せず,また既存の研究のどの穴をつくのか,が曖昧で,結構やばい感じでした(それでもM1冬休み課題の修士論文計画書は文化資本の研究で書き上げました).

暗雲立ちこめていたので,M1終わりに少々これまでの研究を色々見直し,どうもサブテーマでやった方がいいのではないか,と考えるようになり,指導教員にOKをもらい,テーマを変更しました.これが多分3月くらいだったと思います.

今思い返せば,卒論も7月くらいにテーマを変えたマンだったので,当初の興味・関心とは違うことを卒論・修論ともにやっていることになります.そしてどうにかこうにか書き切ることができたので,やはり研究のテーマ探しというか,常にアンテナを張っておくのは重要だと今になって思います.もちろんやりたかった研究をやり通すことは大事だし,すごいことだと思いますが,もし詰まっていたら,特にM1の皆さんは少し周りを見渡して,興味がある別のテーマがあればそちらに移ってもいいのかもしれません.修士だと特に四六時中研究を(少しは)考えていると思うので,研究がうまくいかないと焦ってくるし,メンタル的にもよくないと思います.だから,そんなときは思い切って変えてみるのも手です.

一方で,遅くに変えれば変えるほどその後頑張らなければなりません.M1から同じテーマをやってる人とは研究時間が圧倒的に少ないからです.僕もM1終わりにテーマは変えたのはいいですが,それまでサブテーマでやっていたため,色々調べたりするのに時間がかかり,学振DC1は何をやりたいか曖昧なまま出してしまいました(学振については別に書いています).

レビューと分析

テーマも固まったら,レビューと分析の日々です.幸いサブテーマで進めていたため,それなりに先行研究はためていましたが,それでも少なかったので,ひたすら探して読みました.関連する最新の論文を探して,引用されてるものを辿っていく,いわゆる芋づる式に読んでいきました.日本におけるいじめ研究は査読付論文と同じかそれ以上に大学の紀要論文が多いように思います.多分私の引用文献の1/3は紀要論文が占めていると思います.いじめ研究は査読付と同じくらい紀要論文も多いです.そのためよく吟味した上で引用文献を付け加えていました.

文献集めで重宝したのはMendeley+Good Noteです.書き込んで読みたい+紙を多く持ち出したくない,ということで学部卒業+修士の合格入学祝いにiPad Pro 12.9インチにアプリを入れてパソコンと同期させて読んでいました.SONYの電子ペーパーもよさげなのですが,他にブラウザで使用したり,プライベートでは動画を観たりもしたかったので僕はiPadにしました.論文管理ソフトや管理方法も人によって様々ですので,色んな人の記事を参考にしたらいいと思います.

また,それと同時に学会発表の予定を入れながら,分析を進めていきました.分析の大枠が決まったのは前期の大学院ゼミ後なので,6−7月だったと思います.そこでようやく,「あ,これは面白くなりそう」という手応えを感じてきました.データを手に入れて方向が見えたら学会報告のスケジュールは早めに入れた方がいいと思います,締め切りがあるとやらなきゃいけないと思うし,分析も進みます.また,博士への進学を考えている人は業績があった方が学振や様々な助成金の申請などで有利ですし,ネットワークも広がるので,できるだけ学会報告をしましょう.ただし文系の場合,学会の入会費・年会費・参加費を合わせた総額は高めなので,闇雲に発表申し込みをしすぎるとお財布が厳しくなってしまいます,そのあたりはこれだと思う学会で発表したらよいと思います.

分析について,データはOECDが実施しているPISA調査の2015年のものを用いました.データは公開されており,すぐに入手できたのは大きかったと思います.モデルについては海外の先行研究を参考にモデルを作成しました.ただし,院ゼミや学会発表にてモデルに投入している変数の操作化の不備を指摘されてたのでその都度適宜修正し,モデルの作成と分析自体は夏休み終わりくらいには終わらせました.

執筆

執筆は8月終わりから始めました.ただし,学会発表のための分析などを行っていたのでゆっくり書いている感じでした.しかし9月終わりに再会した同期に「ほぼ書き終わったよ」と発破をかけられ,そこから猛スピードで書き上げました.学会発表を行っていてある程度のシナリオは見えていたのですが,やはり実際文字に文章にするのは難しく10月下旬にようやく初稿を書き上げました.執筆の際に先輩の修論などはとても参考になりました.また,指導教員の先生は「書き上げた章から持ってきていいよ!」派だったので,ゴールが短く,環境面ではとても恵まれていたと思います.11月初めに初稿を提出し,そこからひたすら先生方の添削を受けました.指導教員と2-3回やりとりした後に他の先生方にも送りみてもらい,多くのコメントをもらい,また修正,を繰り返していました.最終稿を作ったのは年末ギリギリでした.また,修論を執筆する上で新たな疑問やこれからの課題が浮かび上がり,博士ではどういうことをやるかが明確になったように思います.

まとめ

ざっくりと,思い出したことを思い出したままに書いてみました.修論を書いていると精神的に辛くなってしまいますが,時にはアニメを観たり音楽を聴きながら進めていました(修論書けなくても死ぬわけじゃない,と言い聞かせたりしていました).また,進んだな〜と思ったら(修正をするためにも)1日おいてその間に日帰り温泉に出かけたりしました.執筆期間中は生活リズムがぐちゃぐちゃになりがちですができるだけいつも通りの生活を崩さずに書き上げることを目標にしていました.もしこれをたまたま寝る前に見つけた後輩の皆さんがおられたら,無理はせずに,しかし満足のいく物を書き上げられることを祈っています.ちゃんと寝ましょう!